noroiwokakeruTSU_TP_V

当時俺は電車通学をしていた。
時間に余裕のあるときは乗換駅の近くにある店に寄って軽く食べていってたんだが、ある時その店の一番奥の席に可愛い子が座っていた。
その子はぱりっとした襟の制服を着ていて、胸までの黒髪と白い肌、くっきりした二重まぶたの綺麗な子だった。
それから彼女はいつも決まった時間にその場所にいて、見慣れない銘柄のペットボトルのお茶を飲んでいるようになった。

彼女はペットボトルのお茶を本当に美味しそうに飲んでいた。
あれ位ペットボトルのお茶を美味しそうに飲む人間は、後にも先にも見たことがない。
(そのお茶、当時探してみたんだけど、何処にも売っていなかった)
俺はその子に会うのが楽しみで、いつしかその店に毎日寄るようになっていた。
当然、声なんてかけられなかったんだが。

ある日いつものようにその店に行くと、いつもの場所に彼女がいなかった。
代わりに、その席に彼女がいつも飲んでいるペットボトルのお茶があった。
俺はいけないとは思いつつ、そのペットボトルを手にとってしまった。
すると、ペットボトルの中で何かがうねうねと蠢いている。
何だろう、と思って顔を近づけてみると、お茶の中に沢山のイトミミズやボウフラやらがうねうねと蠢いていた。
何やら変なかけらまで浮いている。
ペットボトルのラベルには、賞味期限 96.5.22と書かれていた。

気味が悪くなってペットボトルを元の場所に戻し、立ち去ろうとして向き直るとそこに彼女が立っていた。
凄い目で睨みながら。

「見たわね」

そう言う彼女の口の周りで何かがうねうねと蠢いていた。
俺はそのまま走って店から逃げた。
二度とその店には行っていないし、彼女にも会っていない。

もし明日あの店に行けば、今でも彼女はあの場所にいるんだろうか。


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