映画リングの貞子の母親「山村志津子」には実在したモデルがいる。
明治時代の人物「御船千鶴子」である。

義兄に催眠術をかけられたのがきっかけで千里眼(透視)の超能力に目覚め、姉姉妹の治療院で透視能力を使った治療を行っていた。

評判が広がり京都帝国大学医科大学の今村新吉教授や、東京帝国大学文科大学の福来友吉助教授)など、当時の学者が研究を始めた。数々の実験を行い封筒や鉛筒の中身の透視などを成功させていく。


しかし多くの学者は否定的な立場を崩さない。そんな中、明治43年9月に東京で行われた実験で事件は起こる。

この実験は学者立会いのもとで行われたが、千鶴子はあろうことか実験物のすり替えを疑われてしまったのである。
もちろん彼女はすり替えなど行っていない。
しかし学者やマスコミはこれをきっかけに彼女に否定的な論調を強めていった。

この結果、超能力者達の研究に携わった科学者達もマスメディアの攻撃対象になったため、ついに研究者達は「千里眼は科学にあらず」という見解を公表した。


この一方的な終結宣言によって事件は、幕引きを迎えることとなった。
結果、千鶴子の力の真偽が明かされる機会は失われた。


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